Research

お互いに強く相互作用し合う粒子から成る系を「強相関系」と呼びます。ある種の固体中における電子はこの「強相関系」の一例で、お互いの間に働く強いクーロン反発力によって邪魔し合う結果、通常の金属中における電子のように自由には動き回れなくなったり、時には完全に局在したりします。このような状況では、電子が普段見せない多彩な「顔」が全く予想もつかない形でマクロなモノの性質に現れることがあります。

本研究質では、「強相関電子系」が示す不思議な性質に関する事件的な研究を行っています。純粋に物理としての面白さを追求するとともに、強相関物理工学といった応用分野を視野に入れて、基礎学理の確立も目指しています。また、カゴメ格子や三角格子などの幾何学的フラストレーションを有する物質系での特異な物性を発現を目指して、新規物質の探索を行っています。

原子の周期的な配列によって特徴づけられる結晶固体では、その構成要素である電子の秩序化に加えて、軌道秩序や電荷ストライプ秩序、磁気秩序のようなスピン自由度や電荷自由度に起因した高次構造が形成されます。最近、らせん磁性体や強相関電子系物質において、非自明な高次構造(スピンテクスチャ構造、超構造、ドメイン構造)の形成が見出され、電気磁気効果などの特異な複合物性の起因であると考えられています。マルチフェロイック物質やらせん磁性体、強相関電子系物質を研究対象として、複合自由度(スピン・軌道・電荷)が競合や協調することにより発現する特異な物性発現とそのメカニズムについて研究をすすめています。

以下に、興味をもって取り組んでいるトピックのいくつかを具体的に示します。

research

酸素四面体構造を有する酸化物

全固体電池

マルチフェロイック物質